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 スリープスプリントって、ご存じでしょうか?

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 1年あまり、愛用していた『スリープスプリント』が壊れてしまいました。

 睡眠時に呼吸が止まってしまう無呼吸症候群にかかり、入院して調べてもらうと『あなたの脳は、ほとんど眠っていない!』と言われ、エアーコンプレッサーをつけて眠るという直前まで治療の話が進んでいたときに、歯医者さんで『スリープスプリント』というマウスピースをつける治療法がある…と聞き、早速、作ってもらったものでした。

 あれから1年3ヶ月、順調に具合よく使っていたのですが、突然…割れてしまいました。

 スリープスプリントを使っている人たちからも、1年ぐらいが寿命だよ。1年ごとに新しいのを作る必要があるよ…と言われていたので、今回、歯医者さんを訪れる時に、新しいものを作る覚悟はして訪問したのでした。

『新しいスリープスプリントを作って欲しいのですが…。』『それは、いいのですが、使い具合はどうだったのですか?』『具合は非常に使いやすかったのですが、壊れたもので…、新しいのを作って欲しくて…』『使い勝手はよかったのですね?』『はい。非常に楽に使っていたのですが、壊れたもので新しいのを…』『これ、直せばまた使えますよ。』『え?でも、もう1年以上も使ってますし…、新しいのを作ってもいいかな…と』『これ、具合よかったんでしょ。直せばまた使えますよ。』『え…、そうですか…?新しいのでもいいのですが…』『どうしても新しいのにして欲しいと言うのでしたら、作らないわけではないのですが、これ直しても十分使えると思いますよ。直して使いましょうよ!そうしましょうね!』『は…、はい…。お願いします。』『任せてください!』

 と言うわけで、新しいスリープスプリントは、作らないことになり、古いスリープスプリントを直して使うということに決定したのでありました。

 修理が終わり、会計の時に『あの~、お代はいくら…?』『あぁ、お代は結構です。修理だけですから、無料でかまいません。また、大事に使ってくださいね!』『え?』『お大事に…!』

 ぼくは、もう…めちゃくちゃ感激してしまいました。

わざわざ新しいスリープスプリントを作る覚悟で、数万円を用意して行った本人を前にして、具合よく使えていたんだから、新しいのを作らずに修理をして使うべきだと主張し、半ば強引に修理を納得させ、その上、修理費は全く取らない。

 『大事に使ってくださいね。』という、別れ際のアドバイスが…めちゃくちゃうれしく、幸せな気持ちで、病院を後にしたものでした。

 僕は、いい歯医者さんと出会ったんだなぁ~!改めてそう思ったものでした。

 僕も相手に、こんな幸せな思いを伝えることが出来る仕事がしたいな…と、改めて強く思った一日でありました。

 有馬先生、感謝してます。ありがとうございました!!